プチ・二コラ読了

フランスで50年以上愛され続けている国民的人気キャラクターの本「プチ・二コラ」読み終わりました。今回はプチ・二コラの感想です。

プチ・二コラ
文:ゴシニ ・絵:サンペ・訳:曽根 元吉 ・一羽 昌子/世界文化社

プチ・ニコラ』(Le Petit Nicolas)はフランス絵本シリーズ。 作家ルネ・ゴシニと漫画家ジャン=ジャック・サンペによって執筆され、本国フランスでは50年以上愛され続けている国民的絵本である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9

Wikipediaでは、そう書いてあるこの本。絵本というよりは児童書といった内容で文字は絵本より多く、挿絵でこのキャラクターが登場していました。
実はネットでこのキャラクターを知った私は、キャラクター(イラスト)目当てで読んでみることにしました。故に絵本の方が内心ありがたかったのは、ここだけの話(笑)

内容はというと・・・二コラ少年とクラスメイト、パパやママも巻き込んでのドタバタ劇です。品の良いクレヨンしんちゃんというか、カツオをメインとして話をすすめるサザエさんのような。
元気でやんちゃで憎めないいたずら少年の日常を短編にして綴ってあります。

最初は少しその雰囲気を理解するまで戸惑いましたが、オムニバス形式の構成であることや、とくにメインとなるストーリーがあるわけではないことがわかるとスラリと読めるようになりました。

例えば「ママに素敵な花束を」というお話は、二コラが自分でためた僅かなお金を握りしめてママへの誕生日のお花を買いにいく・・・といった内容です。
小銭程度しか持ち合わせてないので思っていたような花束は買えなかったけど、自分のお金で買った小さな花束が嬉しくて友達に見せてまわります。
当然やんちゃ盛りの友達たちとのやり取りで、あれよあれよと花束はみすぼらしくなり、とうとう1本しか手元に残らず。
トボトボと家に帰り、泣きながらママに「ハッピーバースデー」とその1本の花を贈ります。
ボロボロよれよれになっている二コラを見て、ママはだいたいの想像がつきますがギュッと抱きしめて「こんなきれいな花は初めて」と嬉しそうに部屋に飾るという結末がなんとも心を温めてくれました。
こんな感じで短いお話がいくつもちりばめられています。

しかし、正直 翻訳に少し違和感があり、個人的には最後まで日本語訳が馴染めず💦
子供を対象にしているのだと思うけれど、時折硬すぎる表現や言葉遣いがプチ・二コラと親和できない感じでした。
二コラ少年の語りとして口語体で構成されている文章なんですが、全体的にぎこちないというか、どこか堅苦しいというか。もう少し、プチ・二コラ(年齢)らしい子供寄りの語り口調でもいいんじゃないかなぁと思った次第です。

あと文化の違いもあるとは思うんですが、プチ・二コラはマンガだったらもっとわかりやすいかも!とも思いました。このお話とキャラクターが揃っていたら、日本人はマンガで表現しただろうなぁって。
情景は目に浮かぶような文章なので退屈ではありませんが、言葉の壁もあるのか、一部フランス的なジョークだろうなぁという文章も注釈がないのでちょっと理解しづらいところがあります。

もう少しイラストがメインの本があれば、また読んでみたいなと思いました。

余談ですが、この感想を書くのにプチ・二コラの公式サイト(フランス)を見たところ、どうやらこの10/12にアニメ映画が公開されているようです。
これは是非観たい!観たい!観たい!と思うのですが日本公開はあるのでしょうか💦
せめてBDの販売でもいいのでこの映画を観てみたいなぁ

ラルーンドエスト